インフルエンザと湿度の話

だんだん空気が乾燥してきましたが皆様いかがお過ごしでしょうか

今日は、インフルエンザ予防と湿度の話をしたいと思います

 

実は、湿度には「相対湿度」と「絶対湿度」の2種類があることをご存じでしょうか?

 

一般的に、「湿度」とは「相対湿度」のことで、空気中の最大の水蒸気量(飽和水蒸気量)を100%として、何%の水蒸気を含んでいるかという値です

気温が高くなればなるほど、空気が含むことのできる飽和水蒸気量は大きくなります

すなわち、相対湿度が同じでも、気温が高いほど空気中の水蒸気量は多いということです

例えば、「気温10℃、相対湿度50%」と「気温30℃、相対湿度50%」の時を比べると、両方とも相対湿度は50%ですが、気温30℃の時の方が空気中の水蒸気量が多くなります

 

一方で、「絶対湿度」とは空気1m3あたり何gの水蒸気を含むのかを示した値です

先ほどの例でいうと、「気温10℃、相対湿度50%」では絶対湿度は4.7g/m3となり、「気温30℃、相対湿度50%」では絶対湿度は15.16g/m3となります。

同じ相対湿度50%でも、実際の水分量はかなり差があることがわかりますね

 

実は、インフルエンザの流行や予防には、この「絶対湿度」がより重要になります

空気中の水蒸気量が多いと、インフルエンザウイルスは空気中の水分とくっついて重くなり、落下して不活化します

逆に空気中の水分量が少ないと、インフルエンザウイルスは空気中に浮遊し続けられるので感染が広がりやすくなります

あるデータによると、「絶対湿度」が7g/m3を下回るとかなり流行しやすくなると言われています

 

よく「インフルエンザ感染予防のために湿度を50~60%に保ちましょう」なんて言われていますよね

この「湿度」は「相対湿度」のことですので、設定する室温も大切です

一般的に、インフルエンザ感染予防での室温は、20℃前後を目安としています

このとき(室温20度、相対湿度50%)の絶対湿度はというと、8.7g/m3となります

これは、先ほどの絶対湿度7g/m3を上回っており、インフルエンザの感染予防の理にかなってるといえるかと思います

 

今日は、湿度とインフルエンザについて、違う角度から話してみました

加湿器などで水分量を増やすだけでなく、室温を保つことも重要になりますので暖房などを上手に使って、インフルエンザの流行シーズンを乗り切りましょう

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